2006年最後の日記

急に時間が惜しくなるような、いつもの大晦日の気分がやってきた。たぶん今年を振り返るのは今しかないので、今年の手帳をパラパラとめくってみる。予定に加えて、仕事上でのメンタルなつぶやきがほとんどである。空白が多いな。別に空白が多いからといって、何か罰を受けるわけでもないので、あまりギチギチにやっても仕方ないのだが、やっぱり1日1ページ手帳は、今年で終わりにしよう。でも、フリーなメモ、みたいなものも、どこかに携帯しておきたい。どうしようか。

マイミクシィの日記に、<<ミクシイの日記を書いたり、メールしたり 友だちと遊んだり、恋人とデートしたりして 若い時代を過ごした人は その分、読書したり、映画を観たり レコードを聴いたりする絶対量が減ってしまうのではないか、という奥さんの指摘に虚を突かれる。>> とあったが、私に関しては、mixi の日記やブログを書くことは、読書や映画や音楽を聴くことを意識させてくれるツールとして役立っている。私的な体験をどうやって人に読まれるものにするか、と考えることは、いい文章訓練になっていると思う。
すぐに稼げる文章術 (幻冬舎新書)
今年の良い思い出のひとつとして、ほんのわずかだが、自分の文章が新書に載る、という経験があった。日垣隆 著/『すぐに稼げる文章術』の中の、「どうしても直したい文章」のひとつに採り上げられた。だから見られることは、そこそこ恥ずかしいのだが、文章を書く人に(そもそも書かない人っているのか)、お薦めしたい。でもお前の日記を読むと(略)、というご意見の方、謹んで伺わせていただきます。
GALAXY
今年、リリースされた音楽でよく聴いたのは、CRAZY KEN BAND の"GALAXY"だった。<<お客さん何名様ですか? 見ればわかるだろ 独りだよ…>> という歌詞が、ずっと頭の中を回っていた。仕事で中国に行ったことも影響しているかもしれない。ライヴに行けなかったのが、心残り。

今年、心に残った言葉は、聴いた話だが、ある若い夫婦の喧嘩で、奥さんが「面白いか、面白くないかがそんなに大事なの?!」と言ったそうだ。そこだけを切り取って、自分に引き寄せてみれば、面白くないものは意味がない、という考えは、自分にも強く浸透していたが、そこには暴力に似た強引さがあるのではないか、と気がついた。あ、いろいろなことを思い出したが、愚痴になりそうなのでここまでにする。

今年、もうひとつ心に残った言葉は、「己を知る」だった。よくある言葉だが、今年はそれを強く実感した年だった。仕事をしていても、遊びでDJをやらせてもらっても、たどり着いた言葉は「己を知る」だった。

文章にすると、自分の内面に耽溺しないで済む、と言ったのは誰だったか。上に書いたことを振り返れば、自己啓発みたいな言葉ばかりが並ぶ。その割に、自分の歩みは遅い。周囲の人は、そんなことをいちいち考えなくても、着々と歩みを進めているのだろうに。自意識のことを考え始めると、堂々巡りになりそうなので、ここでやめておく。もう来年のための材料は、十分に揃った。

いま、これを2006年内に見ている人は、家でのんびりしている人ですか。同じですね。私は、桜庭と秋山のしばき合いを、親戚への挨拶と渋谷のCD・レコード屋めぐりで疲れた体で、ぼんやりと待っています。

今年もありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。