黒船レディと銀星楽団 / 『絵のない絵本』

今回、買いに来たのは、Hi-Fi のメールマガジンで紹介されていた表題のCD-Rである(http://kurofunelady.net/)。ジャズ・コンボ編成をバックにしたヴォーカルで、オリジナル曲を歌う。同じ系統のジャズのCDで、SPEEDのhiroが歌っている『Coco d’Or Parfait (DVD付)』があるが、彼女の声は少し高くて、テクニックを使うのに懸命な感じに聞こえたので、どこか落ち着かなかった。しかし、「黒船レディ」は、聴いた瞬間に時代感覚が強烈に過去にひっぱられるような、柔らかい声の持ち主。NHKみんなのうた」で歌っていそうな感じ。クレジットを見たら、Swing kids の文字があった。この前の昭和ダンス・パーティーで会った、あのDJの方のことだろうか。今度お会いしたら詳しい話を聴いてみたい。

店内にもほかのお客さんが何人かいたが、松永さんに試聴を勧められて、その場でこのCD-Rを買った人がいたので、このCD-Rが耳をひきつける力は相当なものであると思う。結局、その日はこのCD-Rと、松永さんに薦められた、Vic Schoenがアレンジして指揮している、ラテンのオーケストラのレコード『Corcovado Trumpets』を買って帰った。

Readymade Digs Disney2

Readymade Digs Disney2

  • アーティスト: ディズニー,カマラータ・ウィズ・ザ・マイク・サムズ・シンガーズ,スーザン・ノバック,グレゴリー・ノバック,ビクター・スウェアー・アンド・マイク・サムズ・シンガーズ
  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・レコード
  • 発売日: 2005/03/30
  • メディア: CD
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その松永さんがライナーを書いているCDがこれ。松永さんもサンプル盤を聴いて、非常にすばらしい出来だと言っていた。さっそく発売日に買って聴いてみた。…。最初は、よくわからなかった。いや、厚みのあるコーラスワークとか、オーケストレーションの豊かさなどはわかったのだが、共感を呼ぶ感じではなかった。ただ、それは朝の通勤時に聴いたのであてにはならない。今、自宅で落ち着いて聴いてみると、ディズニーと銘打たれているので、明るく楽しく、でもどこか落ち着いている、60年代のジャズについて丁寧に作られた1枚のように思える。まだ、強烈なハイライトになるキラー・チューンというものは、私には見当たらない。小西康陽ならではのひきつける力のある曲を期待した自分としては、もう少し時間をかけてこのCDを聴くことにする。
ジャケットのドナルド・ダックに釣られて、ディズニー・キャラクターが飛び出してくるような楽しさを期待した人はいるかもしれないが、聴いてみてどう思うのだろうか。少し気になる。