ゲームブックについて思い出す

id:rararapocari:20050318 で、ゲームブックのエントリがあったので、それについて書く。

ファイティング・ファンタジー「火吹山の魔法使い」 (〈ファイティング・ファンタジー〉シリーズ)』の初版が、社会思想社から出版されたのは、1984年のことらしい。もっと前からあったように思っていた。そのあとに刊行されたシリーズ作品で、私が買ったのは10冊以上だっただろうか。さらに、社会思想社から出ていたワープロ打ちの小冊子『ゲームブックマガジン』(全6号)や月刊誌『ウォーロック』も買い、来日したS.ジャクソンとI.リビングストンに会いに、神田の三省堂のサイン会に出かけた。しかし、刊行数が多くなってくると、玉石混交になるのが世の常。いつのまにか、ゲームブックからは興味が離れ、テーブルトークRPGへとその興味が移っていった*1。それが中学生まで続き、その後は幻想文学を読むようになった。

数年前、復刊ドットコム(http://www.fukkan.com/
)で、鈴木直人が作成したゲームブックや、ドラゴンランスシリーズが、リクエストにより復刊されることを知った。そして今、それからさらにいろいろと復刊されるらしい。ドルアーガ3部作とかファイティング・ファンタジーとか。やっぱりみんな、8×8の迷路を書いたりしたんでしょうね。

鈴木直人作品は、ドルアーガ以外はちゃんと解いていないかもしれない。でも、ストーリーテリングがうまくて、エンディングも秀逸だから、もう一度読んでみてもいいかなあ、と思わせる。あと、『送り雛は瑠璃色の』と『展覧会の絵 (アドベンチャーゲームノベル)』は、名作だしなあ…。読書しようとする方向が違っていってしまうが、どうしようかな。買うにしても昔に比べて単価が高い。装丁に凝っているせいなのか。で、大人買いしても、ちゃんとやる時間をかけられるかどうか。似たところでは、『レジェンド オブ ゲームミュージック ~プレミアムボックス~』を買うかどうか考えてますが…、これはやっぱりやめたほうがいいか。

exciteの記事(http://media.excite.co.jp/News/weekly/040309/topics_p07.html)で、ゲームブックが短命だったと言われているが、その後、国産テーブルトークRPGの『ソード・ワールドRPG (富士見文庫―富士見ドラゴン・ブック)』や『ロードス島戦記―灰色の魔女 (角川文庫―スニーカー文庫)』につながり、さらに富士見書房の『ドラゴンブック』シリーズでのジュヴナイル小説としての発展などを考えると、時代の仇花ともそうそう言い切れないなあ、と思うのである。

ちなみに、写真の本は、『魔城の迷宮―ミステリ迷路ゲーム (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)』。迷路のような砂漠の砦の街を、全編イラストで表現したゲームブック。過去のゲームブックはすべて処分してしまったが、これだけは捨てられない。

*1:いまは、ダンジョンズ&ドラゴンズも日本で買えるようになったんですね。権利関係がうまく処理できたのかな。値段高いけど。http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/