ETV50 もう一度見たい教育テレビ

NHK教育テレビは50周年だそうて、いろいろとお蔵出し番組を放映している。嬉しいことだ。その中で、いとうせいこうをナビゲーターにした教養番組を一週間毎日放映していた。TVチューナーの試運転を兼ねて、日々録画していったのだが。

『ビッグ対談 舞台は人生 人生は舞台 杉村春子森繁久彌(1986年)』 見たのだが、面白さがわからなかった。
『ETV8 司馬遼太郎 雑談「昭和」への道(1985年)』 これもよくわからなかった。司馬ファンの人には薦めてみたのだが。
『ビッグ対談 幸福のありか・知のゆくえ 瀬戸内寂聴久野収(1985年)』同じく。
表立っていないだけかもしれないが、出演者に何かのテーマに切り込んで行かなければならない、という切実さが感じられなかった。それとも、1980年代半ばのテレビは、本当にのんびりした雰囲気だったのか(NHKだし)。(内容はともかく)コンパクトでタイトなコメントを要求される今のテレビに慣れてしまったせいで、余計にそう感じられるかもしれない。お前の知的水準が及んでいないだけだ、と言われればそれまでだが。

『世界の児童文学者に聞く ミヒャエル・エンデ(1986年)』見逃した。一時期、幻想文学に興味があっただけに、惜しいことをした。
『フジコ〜あるピアニストの軌跡〜(1999年)』フジコ・ヘミングが日本で知られるきっかけを得た番組。下北沢に猫とともに住み、夜な夜な自宅でピアノを弾いて生活する彼女へのインタビューと、復活の藝大リサイタルだけ。クラシックのことはよくわからないが、機械のように精確ではないリストの『ラ・カンパネラ』の生々しさが、ずっと後を引いた。

2003年に、彼女のコンサートのチケットを買ってみたが、仕事が激務になり休日出勤をせざるを得ず、結局、親戚の伯父さんにチケットを譲った。惜しいことをした。