『不毛地帯』
PCのデジタルTVチューナーを買ったことを前に書いた。結局、何を見ているかといえば、『不毛地帯』である。要するに、浮ついていない、重厚な雰囲気のものが見たかった。
登場人物すべてが、業を背負った曲者か、その逆の純粋無垢な人間、のどちらかに見える。その両者を象徴する主人公の壱岐正(唐沢寿明)は、第二次世界大戦の加害者(日本国参謀)と被害者(敗戦でシベリア抑留で死線を彷徨った)として、今度は経済戦争の中、彼らの間を揺れ動いている。
現代のドラマということで、スピード感を持たせることにとても意識的であるように思う。そのせいか、そこは強引に進めすぎるんじゃねえの、とストーリー展開に突っ込みたくなることもたまにあるが、それ以外は素直に愉しんでいる。たまには、何も言わずとも愉しめる作品がなきゃ、疲れてしまう。
そう思っていたら、エンディングの映像に流れる吹雪の不毛地帯にたたずむスーツ姿の唐沢寿明が。ちょっとシュールな気がするぞ。まあ、どうでもいいことだ。それにしても柳葉敏郎って何やっても同じに見えるな。だから、置いときゃいいだろって。
これ、周りで見ているって話を聞かないのだが、みんな見ていないのかな。
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山崎豊子原作のTVドラマ作品は、6年前に『白い巨塔』を見た。主演は同じく唐沢寿明だった。前半の途中から見たが、ぐいぐいと惹きつけられて、今でも見てよかったドラマ、として思い出す。そのあとの、TBS『華麗なる一族』は、万俵鉄平(木村拓哉)が主役になってしまったので、物語の悲劇性がセンチメンタリズムに流れてしまったような気がして、不満だった。それにしても木村拓哉って何やっても(略)。
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