迎賓館と入刀料

今週は、大阪に出張していた。私と先輩社員の2人は、夜10時まで仕事をしていたが、まだ残っているメンバーがいたので、その人たちのために、コンビニで食料を買ってくることにした。

コンビニに向かう途中、やけに白さが際立つ、門構えの立派な建物が見えた。柱の高い位置に埋め込まれた金色のプレートには、『GEIHINKAN』と書いてあった。

何でしょうね、これ。迎賓館って書いてありますけど。どこの国でしょ。
「迎賓館?! こんな街中にあるわけないじゃん。いやだなあ、tnbくんは、すぐ信じちゃうから。ラブホテルだろ。」
いや、それにしちゃあ、安っぽくはないんですよねえ。ローマ字なのは変ですけど。

コンビニから帰る途中、もう一度、プレートを確認してみた。『アーフェリーク GEIHINKAN』と書かれていた。ネットで調べてみたら、「テイクアンドギブニーズ」の企業名が出てきた。http://www.tgn.co.jp/ あー、聞いたことあるぞ。
たしか、ブライダル業界で急成長し、社長が史上最年少で東証二部上場企業の社長となったという。若くして起業を目指す人間にとっては、カリスマ的な存在になっているらしい。社長のインタビュー記事もあった。http://www.20works.jp/career/joho/04_moteru/vol1.html 特に感想はなかった。

さっきの建物は、結婚式場だったのか。

先日、後輩と話をしたことを思い出した。2年間つきあった彼女と結婚を決めたらしく、ゴールデンウィーク中に2人でケンカしながら結婚式場を探していたそうだ。
最近のカップルはブライダル雑誌「ゼクシィ」に煽られて、異常に早く準備を進めようとするので、結婚式場の人が、困っているらしい。「ゼクシィ」は、まだ読んだことがないがやっぱり女性中心なんだろう。今度、書店でチェックしてみよう。男性のためのブライダル雑誌は、あるのだろうか。

その後輩が「入刀料ってあるんですよ。」と教えてくれた。イミテーションのケーキとナイフのレンタル料ということらしい。入刀料という言葉が頭から離れない。何かを象徴しているような気がする。

社長のインタビューは面白くなかったが、大阪の四つ橋筋の夜中に忽然と現れた「迎賓館」は、けっこう印象深かった。そこで行われる結婚式にも、入刀料はあるのだろうか。そういうシステムから自由だったなら、少し関心を持つかもしれない。