ヤン富田が新作を出すらしい

フォーエバー・ヤン ミュージック・ミーム2
タワーレコードのサイトより。
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=957116&GOODS_SORT_CD=104

オフィシャルの情報源が見つからないので、今どうしているのかわからず、ときどき誰かのリミックスやコンピレーションで名前を見るぐらいだったのに。

初めてヤン富田という人を知ったのは、かつてゴンチチが「モグラネグラ」というTV深夜番組の司会をしていたときだった。ヤン富田がゲストに出演した際、ゴンチチのギターに合わせてアナログラジオをぐいぐいとひねって操作したり、飄々と語るのを聴いているうちに、何だか忘れられない存在になってしまった。

2000年、ライターの川勝正幸氏が講師を務める「東大ポップゼミ」に、ヤン富田が予告シークレット・ゲスト(?)として来たことがあった。私はそこにもぐりこんで、彼の語る音楽の話を聴いているうちに、その哲学(と話芸)にすっかり舞い上がってしまい、終わった後、興奮状態で「すごかったんだよー」とid:inage28に電話をした。

inage28は、ヤン富田を聴いて、「信じられない」と言った。何か衝撃を受けたのは間違いない。でも、何が信じられなかったのか、まだ確認していない。
DOOPEE TIME MUSIC FOR LIVING SOUND
私はと言えば、ヤン富田作品は、よくわからないけど不思議な凄みを感じていて、つい聴きなおしてしまう。とくに、「アストロ・エイジ・スティール・オーケストラ」と「ドゥーピーズ」と彼のソロ名義の「ミュージック・フォー・リビング・サウンド」の中に、見え隠れするストレンジでピースな雰囲気に、ふと何処かへ連れ去られるような、危険なものを感じている。今度の新作は、どうなるのだろうか。前のアルバムより時間が経ってるから、わからないなあ。

ヤン富田の歴史、というだけで、語られることはたくさんあるに違いないが、私はそのほとんどを知らない。だから、近刊される彼のペンによる書籍を待つ。そして、その間に目にしたり耳にしたりするはずの、さまざまな宣伝文句や絶賛コメントを丁寧に避けていくことにする。そういうの見ると、逆に見たり聴いたりする気が萎えてしまうので。まあ、嫌いな長ネギをよける要領で。