Spice Cafe@東京・押上

テレビ番組「ぶらり途中下車の旅」を見ていたら、そこで紹介されていた、押上の「スパイスカフェ」*1に行きたくなった。古いアパートを改造したカレー屋さんである。昨日出かけた新宿OTOの「新宿Jazz&Jive」でもその話題が出て、すでに2人が行ったと言う。とてもおいしかったらしいので期待しよう。

今日の夜は本当に寒く、再開発が進んでいる最中で妙にがらんとしている押上駅周辺は、寒風が吹き抜けていた。その中、川沿いの道をとぼとぼと歩いていく。商店街に入ったが、同行したid:inage28は、道順を完璧に把握している、と言いながら、迷ってしまった。あーよかった。店の住所と電話番号を押さえておいて。inage28とは長い付き合いになるが、だいたい失敗する、と読めてしまうあたりが悲しい。

電話で店に正しい道順を聞き、商店街から横道に入ったところに、古いアパートが現れた。外の入り口から奥に進むと、順々に明かりがついて、玄関まで導かれる。中に入ると、正面にキッチンがあり、店主の方が一人でカレーを作っている最中だった。左手にはカウンター席と、テーブル席が四つ。別の部屋には、ギャラリーもあって、お皿やポストカードを売っている。ときどきコンサートもあるらしい。そのうちの二人用テーブルに着く。並んで座るレイアウトだった(写真)。目の前の窓からは風に揺れる植木が見えて、今いる暖かい空間とのギャップを強調しているようだった。窓の鍵はねじをひねるタイプで、私の親戚の古い家と同じものだった。

3000円のお任せコースを注文すると、苦手な食材をあらかじめ訊かれたので、「生のネギは入れないでください」と頼む。出てきたのは、野菜の盛り合わせ、真鯛カルパッチョ、カレー3品(ご飯大盛りサービスあり)、デザート盛り合わせ(小さなケーキ3種)、飲み物と、一通り楽しめる構成。カレーはやや少量だが、ご飯にかけて食べるには、十分な量である。とくに、かぼちゃとほうれん草の甘口カレーのまろやかさが印象に強く残った。ラムの辛口カレーと混ぜてもおいしい。

実は、私はあちこちの店に出かけることは多いが、もう一度来よう、という気にはなかなかならない。けっこう飽きっぽいのだ。しかし、この店の外装、内装とカレーのおいしさだったら、また来よう、と思う。残念ながら2月中は閉店の予定で、店のスタッフの方が、インドに1ヶ月出かける、ということらしい。春先になったら、また訪れたい。