前園直樹グループ インストア・ライヴ
新宿タワーレコードにて。
ふだん聴いていないミディアム・スローで間(ま)を重視した楽曲を聴いて、筋肉をストレッチしているような気分になる。「歌心」とは言ってみたものの、それを眼前に突きつけられて、たじろいでしまう。
終了後のサイン会で、ベースの羽立さんに、緊張を緩和するMCを支持します、と伝えたら笑っていた。
中川淳一郎『ウェブはバカと暇人のもの』
- 作者: 中川淳一郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/04/17
- メディア: 新書
- 購入: 35人 クリック: 977回
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しかし、本書の内容は、著者のネットニュース編集長の体験や実感などに留まっているところが物足りない。そしてそれらはもっと冗長さを省いて語れたはずだ。結論も、「現実生活への回帰」という、ネット vs. 二項対立、というフレームから逃れられず、やや陳腐な印象を受ける。著者自身も、この本を書くにあたり、新たな発見や考察、というものは感じられなかったのではないか。
とはいえ、テレビとネットは対立するどころか、内容的に強く連動している(たとえば、テレビで紹介された話題がネットで即座に検索される)という指摘は、当たり前のようでいてなかなか無かった。テレビで時間を無駄にするのはやめよう、としている一方で、いつのまにかネットで何時間も浪費している、ということは避けたい。「2ちゃんねる」のまとめサイト、見すぎるのはやめようっと。
[rakuten:book:12084083:detail]
追記
著者がネットニュースで編集を重ねた結果、多くのページビューを稼ぎ出す、つまりウケる要素が、以下のように紹介されている。ネットでなくても参考になる。
- 話題にしたい部分があるもの、突っ込みどころがあるもの
- 身近であるもの(B級感があるもの)
- 非常に意見の鋭いもの
- テレビで一度紹介されているもの。テレビで人気のあるもの、ヤフートピックスが選ぶもの
- モラルを問うもの
- 芸能人関係のもの
- エロ
- 美人
- 時事性があるもの
(有)申し訳 GENERATION
その後、友人たちと別れて三宿WebのJ-POP DJイベント「(有)申し訳 GENERATION」へ向かった。ゲストが小西康陽氏。クラブで会う友人たちも何人か来ていた。
小西さんのDJは、ご自身の楽曲を中心にしたセット。「リンダリンダ」は危険すぎた。ユニコーン「大迷惑」リミックスは好きだ。
しかし、そのほかのDJは、率直に言えば面白くなかった。リズムだけが強調されてメロディがよくわからない曲には感情が乗らない。メロディがはっきりした曲をかけるDJもいたが、つなぎが無理矢理すぎて、グリを くんと「ipodのシャッフルに負けている」と悪口を言った。「歌心」という単語がふと頭に浮かんだ。
このイベントは2日連続で、昨日のおそらく主力と思われるDJ陣を聴いてみないと何ともいえない。「申し訳ないと」のmixCDは好きだから。
結局、4時ごろ店を出て、玉川通りの朝の散歩を渋谷まで決行し、帰宅。
故・忌野清志郎について
訃報が伝えられた忌野清志郎の話題になった。私の彼についての記憶と言えば、1989年のフジテレビ「やっぱり猫が好き」年末年始特番で、矢野顕子といっしょに「サントワ・マミー」を歌っていたことや、同じくフジテレビ「FACTORY」で、「最高だぜえ!」と叫ぶだけの司会だけをしていた、というものしかなかった。だから、世間の追悼の様子を静かに眺めているつもりだった。
- アーティスト: オムニバス,ひまわり,THE TURBO WHEEL CHAIR,SMI,VIVA,OBOB,黒い三角定規,ABO
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 1990/07/25
- メディア: CD
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しかし、自分の高校時代、音楽の授業の課題で何かパフォーマンスをすることになり、ラジオで耳にした忌野、坂本冬美、三宅伸治の「SMI」がカヴァーしていた園まり「逢いたくて逢いたくて」を気に入り、ピアノで弾き語りしたところ大いに受け、それがきっかけで高校・大学とミュージカルに参加できたことを急に思い出した。私のような人間にも影響が及んでいるなんて。そんな形で彼の功績を思い知った。
ライターさんと飲み会
ライターのお友達と渋谷で飲み会。例によってお笑い中心の話題になる。
勧められて読んだ中川淳一郎/ウェブはバカと暇人のもの』を受けて、ブログの日記を「今日食べた○○、超うめぇwww!」だけで書く勇気があるか、と問われた。無理だろ。だって、それが人生最後の日記になっちゃたらさ、恥ずかしいじゃない。「じゃ、いつもの感じと、「超うめぇ」日記を両方書いて、どっちがコメント多くもらえるか、やってみれば。」いや、「超うめぇ」が圧倒的多数になったら、間違いなくショックを受ける。しかし、よく考えてみれば、ふだん書いている日記も、何のために、と言われれば、よくわからない。
- 作者: 中川淳一郎
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私と読書会
もう5月だね。
某古典読書メーリングリスト(ML)に参加している。
1月
大和和紀『あさきゆめみし』。
小学館文庫で全7巻。今年が源氏物語千年紀、ということで。
- 作者: 大和和紀
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/08/01
- メディア: 文庫
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2月
ジョン・K・ガルブレイス 『大暴落1929』。
- 作者: ジョン・K・ガルブレイス,村井章子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2008/09/25
- メディア: 単行本
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3月
セネカ『怒りについて 他二篇』
- 作者: セネカ,兼利琢也
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/12/16
- メディア: 文庫
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投稿時の設問「怒りの処方箋に対し、役立ちそうなアドバイス 本、文章、音楽、映画、 指回し体操、あだな付、アナライズ等々・・」に、「"Living Well is the Best Revenge."(優雅な生活が最高の復讐である) 」のことわざを挙げたところ、反響が大きかった。これは、ダウンタウンレコードの壁のジャケットに飾られていた言葉だった。
4月
村上春樹訳『Carver's dozen―レイモンド・カーヴァー傑作選 』
Carver's dozen―レイモンド・カーヴァー傑作選 (中公文庫)
- 作者: レイモンドカーヴァー,Raymond Carver,村上春樹
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1997/10/01
- メディア: 文庫
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子供を亡くした夫婦が、パン屋に慰められてパンを食べ、気力を取り戻す、ということは覚えていた。しかし、パン屋が子供を亡くした両親に向かって、はじめから子供がいない寂しさもある、と話すくだりを、まったく忘れていた。自分だって、パン屋のような立場になるかもしれない、という感想を今回初めて持った。
4月某日
それとは別に、ほぼ同メンバーによる別の読書会 「恋愛のサスティナビリティ」に参加した。末長く上手につきあい続ける方法(継続可能性)を生み出す智恵はあるのか、というテーマだった。
課題図書。
樋口康彦『崖っぷち高齢独身者』(光文社新書)。
- 作者: 樋口康彦
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/06/17
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- 作者: 中島武
- 出版社/メーカー: 柴田書店
- 発売日: 2008/08/22
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「私を豊かにする性愛」特集を組んだ「婦人公論」2009年2月22日号
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2009/02/07
- メディア: 雑誌
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- 作者: ロバート・B・チャルディーニ,社会行動研究会
- 出版社/メーカー: 誠信書房
- 発売日: 2007/09/14
- メディア: 単行本
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当日もっとも盛り上がった議題は『パートナーが携帯電話をチェックしていると思うか、また、どう防ぐか』。性善説から性悪説まで、議論百出。
また、6年ペースで「君にはついていけない」と別れを告げられる女性参加者の「初めはパンダのように面白がられるが、次第に飽きられる」告白は、笑ってしまうと同時に切なさがよぎった。
会が終わった後のMLでは、なぜか『女が男にする耳かきは、どういう意味があるのか』が盛り上がっている。