日垣隆/敢闘言 さらば偽善者たち

敢闘言―さらば偽善者たち (文春文庫)
ノンフィクションライター、日垣隆の有料メールマガジン*1を読んでいながら、その著書を未だほとんど読んでいない。ぼんやりしがちな自分を刺激するために、購読している、というのもあるが、こういうチグハグさを平気で抱えているのは、どこか気持ちが悪い。やっぱりあれだな、自分の行動力の無さに起因しているな、これは。ということで、同サイトの通販コーナーから、首題の本をかった。消費税込みで700円。メルマガ会員は送料込み。今回は、「話題の国」のお札(さつ)がおまけについてきた。

内容は、雑誌『エコノミスト』の巻頭のコラムを、開始の1993年から1999年までまとめたものと、その後のコメントが、主である。一つ一つのコラムは短いが、数が多い。単純計算で300本ぐらいか。テーマは、政治・経済・国内の事件・海外・同業者の批判・芸能などなど。読んでいると、テーマごとに理解する速度が変わる。自分が政治に弱いのがよくわかる。価格のわりに内容が多い(約450ページ)ので、空き時間に少しずつ読んでいる。

このコラムの中では、いくつか予想が行われていた。当時の政治の局面の行方とか、インターネットの隆盛とか。中でも、編集部のだれもがSMAPの名前を知らないとき(1995年)に、「彼ら自身がメディアになっている」と、新しいアイドルとして評してみせたのには驚いた。こういう予想って、いろいろなものの「歴史」を知って検証できているから、可能なんでしょうね。あまり関係ないが、テレビ番組『TVブックメーカー』の最終回で、過去を知るということは、未来を考えるということ、とのたまった仲谷昇(同じホイチョイプロダクション制作番組『カノッサの屈辱』進行役)を思い出した。

いくつかのありがたい金言もあった。紹介したい気持ちもあるが、自分が出来てないことばかりなので、恥ずかしくて書けない。