いがみあわない

職場から帰ろうとしたら、先輩同僚が申し訳なさそうに近づいてきた。昨日締め切りのアンケートのメールを送り忘れていたので、答えて欲しい、という。もちろんイヤな顔ひとつせず、はい、と返事をした。アンケートが50問近くあると知っていても。

これは、会社が数ヶ月で取り組もうとしている改善計画の一環で、現在の職場環境を中心に5段階評価をつけていく、というものである。「あまり深く考えずに直感で答えてください」とあるので、とてもいいかげんな回答になる。無理もない。そうでもしないと終わらない。Webはやっぱり読み書きしにくい。

その中の一つの設問に目が留まった。「部門間が、失敗を押し付けあわずに互いに協力して問題解決に当たっている」。大事だよねえ、そういうの。今までの職場のいくつかを思い返す。いがみあっていては何も問題を解決できない。そのせいで、先方が本来やるべき仕事を押し付けられそうになったこともあった。本当にうんざりした。

今の職場はどうか。まだ正式に配属になってなく、自分が主体になったプロジェクトもないからまだわからない。ただ、今の仕事のプロセスが数年ちゃんと回っているおかげで、変ないがみあいは、ないように思う。

私が使っているボールペンが見当たらなくなってしまった。少し探す素振りをしていると、「何か探しているんですか?」と声がかかって、一緒に探してくれた。実際に自分がプロジェクトを担当する際にも、同じような雰囲気がキープできればいいのだが。結局、ボールペンは自分の引き出しの中にあった。私は、照れ笑いしながら、おやつの森永マリービスケットを配るしかなかった。

マリービスケット かずのえほん (講談社の幼児えほん)

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