腕時計

腕時計をなくしたらしい。旧友には悪いが、彼の結婚式の引き出物カタログで選んだものである。

腕時計がなくても携帯電話で正確な時間がわかるので、それでいいのだ、と思っていたが、サブ・ディスプレイに時刻を表示させるために、ボタンを押さなければいけないのが妙に面倒くさい。短気だ。

もともと腕時計にそんなに思い入れはない。高級品を見ても、「へえ」と思うだけである。旧友の一人がかつて腕時計が好きで、家にカタログ本もたくさんあった。この前会ったら、もう興味がなくなったらしい。「究極、オーダーメイドになっちゃうんで」たぶん私は、ファッションビルの1階にありそうな、3000円台程度のものを買うだろう。

そういえば、腕時計がテレビ電話になっているような絵が、「未来の生活」の予想図とか言って、子ども向けの本に書いてあったような気がする。今もあるのか。「学研の科学と学習」とか。

そうしたら、同僚が液晶画面つき腕時計を持っていた。画面は小さい。でも、iPod同様に映像を再生できるのだという。Made in China だったか。映像を見せてもらった。

新世紀エヴァンゲリオン」だった。なぜか、何ともいえない気持ちになった。

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