野本かりあ インストア・トーク・イベント

タワーレコード新宿店 (スペシャル・ゲスト小西康陽)に行ってきた。会場は6、70人程度の入りで、私が知っている人は、ほとんどいなかった。どちらかといえば、男性が多かった。何となく「大きなお友達」が多そうに見えるのは偏見か。

集合から長く待たされることなく(新宿タワレコのイベント待ちの階段は、空気が流れずにとても暑くて困るので、早く始まって助かった)、イベントは定時の午後7時からスタートした。

東京は夜の七時(DVD付)

司会のコロムビアのスタッフさんの進行で、野本さん(以下、カアリイ)と小西さんは、夏らしく、共に白い服を着て会場の拍手とともに登場した。テーマ(と印象に残った一言)としては、

  • 東京は夜の七時をカバーすることについての感想

カアリイ「私でいいのかと思った」

小西さん「社長の廣瀬さんは、音楽配信を続けると、CD作ってくださいって言われるよ、と言った」

  • PV撮影

小西さん「スタッフがオリジナルのときとほとんど変わらない」 カアリイ「撮影はめちゃくちゃ寒かった」

小西さん「チャーベくんがクラブで、だれですか、これって言った」

  • 「瞳の中にミラーボール」のPV

カアリイ「フラフープは本当に廻してます。あ、パンチラしてますね。つかんでかなきゃいけないってことで(笑)」

以上のように、オーソドックスなトークイベントが展開され、聴衆もそれに聞き入っていた。

しかし、特別ゲストとして客席からコロムビアミュージックエンタテインメントの廣瀬社長が、タワーレコードの袋を持って「けっこう買っちゃった」と飄々として現れると、状況は一変した。

これ以上は書けない。司会のスタッフの方も、大丈夫?!、と苦笑していた。主役の二人には申し訳ないが、この廣瀬社長の書けないトークが、すべて持っていってしまったのではないか、と思った。

稼ぐ人、安い人、余る人―仕事で幸せになる (幻冬舎文庫)
わかりにくくて申し訳ないが、個人的な感想としては、私が最近読んだ本に、キャメル・ヤマモト『稼ぐ人、安い人、余る人』があって、嬉々として仕事の話をする廣瀬社長が、まさに「稼ぐ人」に見えたこと、そして、その話の切り口が、音楽の人と言うより、現場のエンジニアだなあ、と、私が言うのもおこがましいが、そう思った。廣瀬社長の話に大笑いしながら、ああいう境地に達したいものだ、と少し殊勝に思う。小西さんが、「何か社長に質問はありますか」と言ったときに、何か訊けたら格好良かったのに(どこが殊勝だよ)。

それに触発されたのかどうかはわからないが、小西さんが「ここだけの話」と、今後の活動予定を発表し、最後は、カアリイがサイン入りステッカーを手渡しして、イベントはお開きとなった。

私も、変にもったいつけたような会話や文章は大嫌いなのだが、ここでは、あえてそれを書いた。ごめんなさい。ただ、やっぱりイベントは「ここでしか聴けない話」があるから面白い。