可聴域を調べる

先日、会社の健康診断を受けた。一通りのチェック項目の最後に、医師の問診があった。流れ作業なので、こういうときは、医師は自分のペースでどんどんと話を進めるものだ。その日もそんな感じで、多少、不機嫌そうにも見えた。

聴診器を私に当てたあと、医師は突然、「すばらしく健康ですね。今後も維持してください」と、笑顔を浮かべながら言った。そういう反応は、予想しなかった。ヤン富田の2ndアルバム、『Heart Beat』(聴診器に似た、ただの円盤。CDではない。心音も音楽として愉しむというコンセプト)を思い出した。

年齢のせいか、整体に行くことはあるが、幸い、今までの健康診断で悪い結果が出たことはない。悪いのは視力ぐらいか。

そういえば、最近は聴力検査をやっていない。いま、聴力はどうなっているのか。

こんな記事を見つけた(http://www.pc-view.net/Business/041118/page41.html)。英国のある会社が、街中でたむろする若者を撃退すべく開発した音源の話だ。ちょうどハエが飛ぶような不快な音(モスキート・リングトーン)で、大人には聞こえず、若者の優れた聴力には聞こえる。それを逆手にとって、追い払うらしいのだが、それが逆に若者の間で携帯電話の着信音としてはやっているらしい。

そこから、モスキート音、15102Hz、16000Hz、16961Hz、17959Hzのそれぞれの音が聞くためのサイト(http://saunderslog.com/2006/06/12/the-mosquito-ring-tone-this-adult-can-hear-it/)が紹介されていた。ノートPCにヘッドフォンをつなげて聞いてみたが、5種類の音がちゃんと聞こえた。

さらに、1kHzごとに音が聴けるサイトもあった(http://reco-play.com/news/archives/000682.html)。こちらも試してみた。

14kHz、聞こえる。15kHz、聞こえる。16kHz、聞こえる。17kHz、聞こえる。18kHz、聞こえる。19kHz、とたんに聞こえなくなる。はじめと終わりのノイズしか確認できない。

何かだまされているようなそんな気分だったが、境界は突然やってくるのか。0.1KHz刻みにして、確かめてみたい。でも、もし正しい結果なら、19kHz以上の高音質再生の云々に関しては、今の自分にはあまり意味がない。残念だが。

老人性の難聴を再現したラジオCM(http://www.fujisankei-g.co.jp/koukoku-taisho/35/cre.html#cre3)を聴いたことがある。そのあまりの聞こえなさに、たぶん、誰もが衝撃を受ける。でも、文字だけだけどね。