中川淳一郎『ウェブはバカと暇人のもの』
- 作者: 中川淳一郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/04/17
- メディア: 新書
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しかし、本書の内容は、著者のネットニュース編集長の体験や実感などに留まっているところが物足りない。そしてそれらはもっと冗長さを省いて語れたはずだ。結論も、「現実生活への回帰」という、ネット vs. 二項対立、というフレームから逃れられず、やや陳腐な印象を受ける。著者自身も、この本を書くにあたり、新たな発見や考察、というものは感じられなかったのではないか。
とはいえ、テレビとネットは対立するどころか、内容的に強く連動している(たとえば、テレビで紹介された話題がネットで即座に検索される)という指摘は、当たり前のようでいてなかなか無かった。テレビで時間を無駄にするのはやめよう、としている一方で、いつのまにかネットで何時間も浪費している、ということは避けたい。「2ちゃんねる」のまとめサイト、見すぎるのはやめようっと。
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追記
著者がネットニュースで編集を重ねた結果、多くのページビューを稼ぎ出す、つまりウケる要素が、以下のように紹介されている。ネットでなくても参考になる。
- 話題にしたい部分があるもの、突っ込みどころがあるもの
- 身近であるもの(B級感があるもの)
- 非常に意見の鋭いもの
- テレビで一度紹介されているもの。テレビで人気のあるもの、ヤフートピックスが選ぶもの
- モラルを問うもの
- 芸能人関係のもの
- エロ
- 美人
- 時事性があるもの