ケーブルと休日

(9月20日からの続き)
いつもどおり午前中に起床。またPCのハードディスクが熱暴走を起こしたので、PCケースの買い替えを考える。

午後に出勤。初めて会う壮年のエンジニアのEさんは、言葉少なだった。システムエラーを発しているサーバーの調査を始めて10分後、Eさんが声を上げた。

「あれ、電源ってひとつだけなの?」

見てみると、サーバーの背面には電源ユニットが二つあるのに、電源ケーブルは一本しかつながっていなかった(たいていのサーバーには二つある)。電源ケーブルが抜け落ちたのかと思ったが、どこにもない。そんな運用? まさか。

予備のケーブルを探し出してきて、つないで再起動した。システム・エラーのランプが消えた。たぶん解決した。「じゃ」とEさんは帰っていった。約30分で終了。

こういうとき、エンジニアとしてどうしたらいいのか。簡単に解決して安心した、と喜ぶべきなのか。過去の停電時に電源をケーブルを抜いてそのままにした担当者、ぼくの週末の予定を返してくれ、と怒るべきなのか。

それと同時に、サーバー管理者として確認が甘かった、という自責の念と、しかし着任して間がないのにどうやって気づくんだよ、という気持ちと、どちらに与したらいいのか。

間違いないのは、今度どこかでシステム・エラーのランプがついたら、最初に電源ケーブルを確認するだろう。

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