小堺クンのおすましでSHOW 23 '85〜'08
今回一緒に行くライターのシエ藤くんと久々に会うということで、新宿で早めに会って、喫茶店で会話する。1軒目は、動きだけセカセカしているのに、仕事ができていないという、うっとうしく迷惑な中年男性店員に呆れる。
さっさと店を代えて、2軒目は、階段つきホール状で広いところ。シエ藤くんとは、たいてい「流行っているもの」の会話をする。しかし、いま自分の周りで流行っているものを探すのは、難しい。自分が鈍感なだけかもしれない。
なぜか会話が地上デジタル放送の話になった。いつも見ているブログから、うろ覚えで適当なことを何とかしゃべっていると、シエ藤くんが関心を持って聴いてくれたようだった。そのままジュンク堂書店に移動し、シエ藤くんは池田信夫『電波利権』を買った。あわせて、阿久悠『歌謡曲春夏秋冬―音楽と文楽』『なぜか売れなかったぼくの愛しい歌』も。
- 作者: 池田信夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/01
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- 作者: 阿久悠
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2008/07/04
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一緒にいた私が何も買わないのも格好つかないと思い、手に取ったのが、モーティマー・J.アドラー と C.V.ドーレンの『本を読む本』。あーあ。
- 作者: J・モーティマー・アドラー,V・チャールズ・ドーレン,外山滋比古,槇未知子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/10/09
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劇場のシアターアプルに移動し、本題の舞台を観劇する。新宿コマ劇場の地下にあるこの劇場も、コマと一緒に今年閉鎖される予定だ。
いっしょに見ていたシエ藤くんが、「これ、コント55号ですね。」と話しかけてきた。確かにそのとおりで、小堺一機がコントの進行役(萩本欽一)になって、徹底的に(坂上二郎へのように)振りまくる。それをベテランの手腕で受ける松尾伴内と、テンパって崩れるあさりどの堀口文宏。しつこくやる部分と、次々に流していく部分のバランスが絶妙。でも、例年に比べると、笑いの爆発力がもうひとつ足りないように思えた。
シエ藤くんは、「バンドがうまいですね」とも言っていた。毎年バンドが入っていて、ドラマーが矢沢永吉のバックだったり、バンマスが小田和正のツアーに参加していたり、という経歴の持ち主で、安定感が抜群。コントのSEやBGMもアドリブで入れる。
日本では数多くのショーが行われており、そのほとんどを見たことはないが、それでもこのショーは、一人のコメディアンが主催するショーとして、客が入らないと言われる8月に20年以上続けている、という点を考えても最高峰であると思う。シエ藤くんの「高校か大学のときに見ておけばよかった」という感想がもらえて、いっしょに行った甲斐があったというものである。
新宿のシアターアプルに来るのも、おそらくもう最後だろう。14歳のときからの恒例行事も一区切り。急に感傷的になってしまって、最後のメッセージの写真を撮った。