Lalo Schifrin『Insensatez』


レコファンで見つけたレコード。聴いたことがないのに、入っている"Lalo's Bossa Nova"という曲がいい、というのをどこかで知っていて、有名な人だから間違いないだろう、と買うことにした。Lalo Schifrinを知らない人でも、ブルース・リーの『燃えよドラゴン』の音楽を担当した、といえば、あのテーマソングが浮かんでくるに違いない。

A面の1曲目"The Wave"は、Antonio Carlos Jobim のものとは違う。ピアノのリフが強いアタックで展開するイントロ。マイナーな曲調とやや速いテンポ。低い音から高い音まで分厚く押し寄せるストリングスのオーケストラ。まさに「スパイ物」という表現がぴったり。そういえば、映画『Mission Impossible』(スパイ大作戦)のテーマソングもLalo Schifrinだった。

ジャズ・ボサのアルバムとして非常にすばらしい一枚、と感激していたが、実は自分が知らなかった「ベタ」な1枚なんじゃないか、と少し不安になった。DJをやってからというもの、そういう余計な心配をするようになってしまった。とはいうものの、しれっとした顔をして、結局かけるんだろうが。

余談だが、B面の最後の曲に傷が入っていたらしく、購入時の検盤で見落としていた。小さい傷ながらもけっこう気になるノイズがしばらく入るのだが、どうしよう。名盤だからスペアでも探しておくか。ネットで新品の180g重量盤を見つけた。買ったときの2倍程度の値段である。難しいところだ。

迷っていたら、今度はディスクユニオンの店頭で、同じ重量盤の中古を見つけてしまった。値段は、前に購入したときと同じ程度。新品を買うか、半額程度の中古を買うか。うーむ。

自分の性格を考えた結果、最も後悔しないと思われる、新品を買いましたとさ。それでもどこか抜けない「あーあ、やっちゃった」という感じ。