爆笑問題のニッポンの教養 FILE030:「検索エンジンは脳の夢を見る」

録画しておいた放送を見た。

高野明彦 氏(国立情報学研究所 連想情報学研究開発センター長 兼 東京大学大学院情報理工学系研究科教授)が、「連想検索エンジン」(ユーザーの関心を類推し、人間の“連想”と同じように関連情報と関連キーワードを提示する)を爆笑問題の2人に紹介していた。

なかでも一番すごかったのは、"想 - IMAGINE Book Search" (http://imagine.bookmap.info/imagine)で、「新書マップ」(これも同氏の功績)や、「ジュンク堂書店」などの複数のデータベースが独立して、入力したキーワードに即した本をずらり提示するのである。
とくに、新書マップの検索結果は、ヒットした本の背表紙が並んだ画像で提示される。つまり「本屋の景色」の再現。ちょっと感激した。神保町の散策を何よりも愛する高野氏ならではのインタフェース。

こういう検索エンジンを使い続けて本を読んでいくと、それは自分の関心を広げているのか、それとも限定しているのか、よくわからなくなるような気もするが、ヒットした本を全部買って読めるぐらいだったら大したもんだ。

高野氏は、やや神経質そうな顔をしているものの、その語り口や表情は穏やかだった。著名なITエンジニアや研究者がときどき見せることがある、過剰なポジティブさとか、知識量においつかない早口とか、そんないったことからは距離を置いた、落ち着きを持っていたことが、なんとなくうれしかった。

世界の中で
自らの物語を検索し続けること
是即ち 人生なり

国立情報学研究所 高野研究室