爆笑問題のニッポンの教養「脳を創る男」
家に帰ってテレビをつけたら、爆笑問題が出ていた。個性的な大学教授に、最先端の研究をたずねるインタビュー番組だった。
合原一幸(カオス工学)の教授のお顔を久々に拝見した。昔は、髪型のせいもあって、「ぼんちゃん(大木凡人)みたい」って思っていたが。
小学生でもわかる、という方法で、教授がカオスを爆笑問題の二人に説明した。たしか、こんな感じだった。
教授「この波型のグラフがありますね。これの時間tと時間t+1の値を縦軸と横軸にとって、点を打つんです。」
爆笑問題の二人「??? これ、本当に小学生連れてきてみてくださいよ! 絶対わからないって」
田中「じゃ、これ毎日の気温のグラフってことでどうですか。」
教授「そうしましょう。で、今日の気温と明日の気温を、縦軸と横軸にとって、点を打つんです。」
太田「え? 何でそんなことするの? 意味わかんないよ」
田中「だからさ、とりあえず打つんだって」
太田「だからなんで?」
田中「そのわからないっていうのは置いておこう。暫定的に」
太田「何だよ暫定的って」
教授「で、こうやって点を打ち続けると、実は、こういう【山なりの放物線の】関係があるんです。つまり、バラバラにあるように見えて、こういう関係があるんですね。ところが、これを気温じゃなくて、ランダムなサイコロの目にすると、そういう関係が崩れるんです」
太田「だから何でサイコロが出てくるんだって!」
田中「つまりだな、太陽とかそういうことで気温が決まるんじゃなくて、神様がサイコロで気温決めちゃえって、振るんだよ。で、ランダムに出てくるの。そういうたとえ」
教授「あ、それすごくいい説明ですね」
太田「だからなんでそれで納得できるの? 数学って、ものすごくわがままに説明するよな。それが納得いかないんだよ。」
教授「あ、たしかに、数学ってそういうところありますね。」
私は爆笑問題の二人のどちらかに似ているかといえば、田中のほうだ。とりあえず話を進めてもらって、相手の説明をすべて聞いてから納得したい。しかし、太田がわからん、と徹底的に食い下がるのを見て、とてもうらやましくなった。こういう一見偏屈にも見える態度が、だまされないための粘り強さに見えたのだ。爆笑問題の二人のバランスは、こんなところにも見つけられる、というのは強引か。
しかし、かつては爆笑問題、好きじゃなかったんだよなあ。田中のツッコミがどこかベタで説明的過ぎるような気がして。それが今では、「爆笑問題の検索ちゃん」を毎週見ちゃったりして。
爆笑問題のニッポンの教養 生物が生物である理由 分子生物学 (爆笑問題のニッポンの教養 11)
- 作者: 太田光,田中裕二,福岡伸一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/01/11
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