メンタルの鍛え方

購読している作家・日垣隆のメルマガを読んでいたら、「年末をもって、メルマガ以外のすべての連載を休止または終了する」と書いてあった。思い切って安定した収入を捨て、やりかけていた本の執筆を完了させ、時間的余裕を得てあちこちに取材に行きたいらしい。締め切り毎週10数本を抱えていた人の言葉なので重みがある。

私はまだまだ安定収入にしがみつく。何とかまとめた会社の能力申請用書類は、所属長と検討の結果、内容に納得が行かない部分があったので、今回は申請を見送った。

でも、もちろんその作業が無意味だったわけではない。これほど自分を棚卸ししたことはなかった。わかったのは、技術面より精神面のほうに課題が多いんじゃないのか、ということだった(泣)。恐ろしいのは、書き上げた書類が、よく書けている部分からいない部分まで、本当に私自身になっていることだった。文章ひとつの言い回しの細部にまで、自分の人間性がにじみ出てしまっている。それらが逃れようのないオリジナルな課題の解決を、私に訴えかけてくる。やれやれ。

そういえば、格闘技を引退して文筆家になった須藤元気が何か言っていたはずだ。人間は言動と思考で決まるとかどうとか。ネットで調べてみたら、それを紹介しているブログのエントリがあった。

いったいなぜそんな事をしているのか。彼(須藤元気)曰く「人間は思考、言葉、行動の三つでしか自分を表現できない。そしてそのすべてにはエネルギーがある。エネルギーを発する事によって自分を変えるのだ。」ということらしい。精神論かよ!みたいな事も思ったがこのエネルギーを発するという行為は物理学上証明されているそうだ。あのアインシュタインによって。
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溶接GIRLS: 須藤元気がいい事を言っていたので書く

そうだった、これだこれ。本当に証明されているかは措いておくとして。さらに、こんなことが書いてあった。

須藤元気はこの書くという行為でメンタル面を強くしているそうだ。
(略)
メンタルの鍛え方はとてもあやふやだ。教えてもらった事がない。こうしたらへこたれないとかそういった事は確かに経験で自ずと知るようになるものだが、逆に馬鹿みたいに当たり前の事を当然の顔をして説明してくれる人間がいてもいいのではないのか。と、思うのだ。
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溶接GIRLS: 須藤元気がいい事を言っていたので書く

心にひっかかった。今、馬鹿みたいに当たり前のことを誰かに諭してほしいような気になっている私は、それなりにダメージを受けているのか。

それにしても、このブログを書いているのが17歳だと知って驚いた。自分が高校生のときにこんなことは考えられなかった。いや、考えていたかもしれない。でも、ネットがなかったから誰にも伝えようがなかった。そしていま伝えられてそれなりに感銘を受けている自分は、そのころから大して成長してないのか(笑)。それがいちばん間違いなさそうな結論だ。

神はテーブルクロス

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