内藤大助 vs. 亀田大毅

ふだんはボクシングを見ないのに、ついTV放送を見てしまった。
WBC世界フライ級タイトルマッチ 内藤大助 vs. 亀田大毅

ボクシングのことはよくわからない。しかし、亀田のガードを固めて相手に突っ込んでいくが何もしない、というのは、テクニックの範囲なのか。おかげで、内藤が亀田をフロントネックロックで締めたかのように、クリンチになる場面が幾度もあった。しょっぱい。

12ラウンド中、4ラウンドと8ラウンドでジャッジの採点が公開された。いくら有効打を重視する基準でも、積極的で手数の多い内藤の方が良い点数になるに決まっている。結局、試合は内藤が判定で勝利した。これで亀田逆転勝ちだったら、たとえKOでも試合の流れからして不自然で、目も当てられなかったろう。ただ、亀田が世界チャンピオンに対してKOされなかった、というスタミナの点だけは評価していいと思う。

あとでネットの書き込みで読んで知ったのだが、放送の録画を確認した。セコンドの亀田興毅が11ラウンド開始前、「おい大毅、ヒジでもいいから、目え入れろ」。はっきりと聴こえた。その後、12ラウンドでは亀田が内藤を押し倒したり、持ち上げて投げようとしたり。反則3点減点。

申し訳ない。本当は亀田にそんなに関心がないのに、いろいろと書いてしまった。試合前の会見で言っていた「負けたら切腹」は、好きにしたらいい。よりひどかったのは、TBSの実況・解説である。

いくら亀田寄りなのはわかっているとしても、亀田の反則を「若さゆえ」と言ってしまう苦しさ。同じ若さで態度がより悪い人間を探すのは難しいのではないか。そして会場の大「内藤」コールを無視することしかできない硬直ぶりは、哀れを誘う。

それから、亀田は「WBC世界フライ級14位」なのに、「日本人頂上決戦」とかよくわからないこと言わないように。あまり視聴者をなめないでね。ただでさえ、地上波民放の格闘技中継のレベルの低さには辟易しているんだからさ。