京都と季節感とCCCD

仕事で京都に行く機会が多かった。今週は、観光客が少なくなっていて、ビジネスホテルの予約も取りやすかった。気がついてみたら、鴨川沿いの紅葉も寂しくなっていた。仕事のスケジュールばかり追いかけていると、こんな風にしか、季節を感じることができない。東京のテレビを見ていると、嵐山などの美しいスポットが紹介されたりしているが、自分とは無縁である。

ランチをとりに会社の近くのレストランに行ったら、気に入った音楽がかかっていたので、店員さんに訊いてみたら、ニコラ・コンテの"Other Directions"だった。 しかし、そのジャケットには、「コピーコントロールCD」のマーク。ひさびさに見た。自分の好きな音楽にケチをつけられたような感覚がよみがえってきた。
Other Directions (CCCD)
振り返ってみれば、コピーコントロールCDは、技術的にも制度的にも無理やりで、PC初心者でもバックアップを取れるように紹介したサイトが今でも多数ある。2年前、日本のレコード会社は各社一斉に、ほぼ取りやめたのだった。消費者に著作権保護の意識が浸透したため、というのが主な理由だった。単に売り上げに影響なかったからだろ。

そのころ、私はある好きなミュージシャンを偶然見かけ、思い切って話しかけた。その人のリリースも、コピーコントロールCDから通常のCDに戻ったので、そのことを訊いてみた。「時代の流れだからね。」そう答えられ、ガッカリしてしまった。つまらないことを思い出させてくれる。

宿泊ホテルが東山三条にあるので、ホテルに帰る途中で、Jetset Records に寄る。そこで見つけた、noel records の "A GIFT FOR SWINGIN' CHRISTMAS"が気になった。「クラブ・ジャズ・モードのクリスマス・コンピレーションEP!!」(紹介文より http://www.jetsetrecords.net/?P=base&M=P&G=JP&L=JP&CODE=814000383000)だそうだ。ロイ・メリウェザー・トリオのジングル・ベルが使われていたので、買った。 このレコードを見て、はじめてクリスマスを意識した。私の中の季節感は、残念ながら、簡単に優先順位を明け渡してしまうものらしい。

あわせて、DJ ILD のmix CD "il Dramma 02 samba nova" を買う。またmix CDですか。今よく聴いているのは、同じく"il Dramma 03 meditation"、boot beatの"MANIFESTO!"、haradaくんの"裏Curtain"、そして毛呂山くんのものである。気がつけば、先のレコードに参加しているDJ3氏(サノアツシ、V-neck Afternoon、三浦信)のmix CDも最近買っていた。

以前、レコードもコピーコントロールになるって、と冗談で言ったら、「え、そうなの?」と、ひとりが信じた。