オズの魔法使い

広州の白雲国際空港で、帰りの飛行機が出発するのを待つ間に、ラウンジで久しぶりにコーヒーを飲んだ。63元。約1000円。かつての談話室滝沢のような値段設定である。でも、本物のコーヒーを久々に飲んで、一息つくことができて嬉しかった。前に会計した日本のおばちゃんが、「高いわねー」と思わず叫んで、同行者の他のおばちゃんに頭をはたかれていた。
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帰りの飛行機で、どんな映画を見ようか。『オズの魔法使い』に決めた。

アメリカのカンザスシティーに住むドロシーが、竜巻で「オズの国」に飛ばされ、脳のないカカシ、心のないブリキのロボット、勇気のないライオンとともに、帰る方法を大魔王に尋ねに旅する、という、あまりにも有名な話(見たことなかったけど)。テーマ曲"Over the Rainbow"は、アメリカ映画協会選の映画音楽ベスト100の1位に選ばれた。私は友人に頼まれてギターで弾いたことがあったので、見ておこうと思った。

映画の始めは映像がモノクロームだが、ドロシーが竜巻に飛ばされた家のドアを開けて、オズの国が姿を現したとき、カラーになった。「虹を越えたんだわ…」とドロシーがつぶやいたとき、なぜか不覚にも涙しそうになった。質の高い寓話のいいところは、子どもにはもちろん、大人にも何がしかのメッセージを送ってくれる、ということだ。映画の最初には、「子どもの心を持つ大人へ」というメッセージも出てきている。が、自分は単に子どもっぽいだけだ(実際、各方面で言われる)。

最後にドロシーは「やっぱりお家がいちばん」と言う。そのとおりでございます。
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次は何を見ようかな。じゃ、「県庁の星」。
……。
これ、映画じゃなくて、2時間ドラマでいいんじゃないか(別に2時間ドラマを貶めているわけではない)。何も考えずに見られるのがいい。柴崎コウは、わかりやすい「ツンデレ」だった。

あ、着陸が近くなったせいで、後半のクライマックスで終わっちゃった。フジテレビは早く放送するように。

余談だが、帰宅して会社のメールを確認したら、部署のメンバーで、咳が止まらないので、医者に見てもらったら、肺炎で、結核の疑いがあるそうな。大丈夫か、まだ咳の止まらない自分は。