中国にて 2日目〜11日目

まとめ過ぎだ。でも、これで十分だった。せっかく海外にいるのだから、本当ならば、毎日書きたかった。
でも、実際の生活は、以下のパターンどおりだった。
1.起床。

2.朝食。ホテルに隣接するレストランで飲茶か、部屋で軽食を摂る。

3.日程の前半は、ものすごく暑かった。しかし、後半は、朝晩に雨が降り続け、いくらか涼しかった。タクシーで仕事場へ移動する。白くてきれいな半導体の工場と社屋である。

4.午前中は、システム要件を決める会議。総勢10数名で行う。客先の若い女性社員が、日本語の説明を中国語に翻訳する。彼女に訊いてみると、日本に行ったことはなく、4ヶ月で日本語が出来るようになったらしい。人は努力すればそこまで出来るものなのか、それとも彼女の才覚なのか。

5.昼食は、社内の食堂。日替わりの定食があった。昼休みは2時間。なぜなら、昼寝するから。暑いところでは、シエスタの習慣がある。その間、「領収書をください」を勉強する。「請給我発票」か。発音してみる。こら。そこで見ている現地の若者、笑うんじゃない。サラリーマンにとって、領収書は命とパスポートの次に大事なんだぞ!(半分本当)

6.午後も同じ会議。これが午後6時か7時まで。

7.ホテルにタクシーで帰る。最初のころは、流しのタクシーがなかなかつかまらなかった。ようやく来たと思ったら、近くにいたバイク(人を乗せる)のおじさんが、「俺の客を横取りするな!」(たぶん)と文句をつけ、結局タクシーの運転手が3元を払った(ありがとう)。45円で喜ぶおじさん。あーあ。それ以後、タクシーは、名刺をもらって電話で呼んだ。

8.ホテルに帰ってから、食事に出かける。書店に行っても街の地図がない。ホテルのフロントのお姉さんもここら辺をよくわかってない(いいのかそれで)。仕方なく足で探す。食事は、うまい。コストは、安い。地元の食堂なら10元(≒150円)。高級海鮮レストラン(写真2枚目)でも100元(≒1500円)。2回目に行くと、また日本人が来た、と歓迎してくれる。地元の食堂のお兄ちゃんが作る手打ち麺は、異常に腰が強くて、箸で切れない。だからうまい。ちなみに、街で唯一の「洋食」は、ケンタッキーフライドチキンである。「肯徳基」と書く。英語も通じる。値段は高め(セットメニューが20元)なのだろうが、それでも賑わっている。

9.メンバーで使うための携帯電話を買った。今回だけじゃなくて、来年も訪れる可能性があるので、1年契約にした。ピカピカのお店には、やけに若い男女の店員が多数いた。予算が1000元(≒15000円)の電話を2台買った。番号も選べた。縁起のよい番号には、数十元高い値段がつけられている。プリペイド式なので、カードもあわせて買った。

10.街は、夜のほうが涼しいので人通りが多い。子どももたくさんいる。街のスーパーマーケットは大賑わい。そこは、今回の仕事先の企業の名前を冠している。まるで街を牛耳っているような感じ。CD店が開いていて、入ってみた。正規盤らしい。1枚あたり10〜20元。でも、買う気は起きなかった。ひとつ裏通りを入ると、ぼろぼろの住宅が暗闇の向こうに並んでいる。たぶん、携帯電話を買うことすら諦めているような庶民も相当いるだろう。貧富の差は、相当に大きいらしい。

11.その後、ホテルに帰る。ついでに、売店で水や食料を買う。モーニングコールは、毎回直接フロントに頼む。シャワーを浴びて、もしあれば宿題をして、あとは寝るだけである。日本から持ってきた音声ファイルをPCで流してみる。中国だから、という安易な理由で、クレイジーケンバンド。でもあまり面白くない。どこか都会的な雰囲気がないと、ちぐはぐに聞こえてしまう。

12.以上が平日の過ごし方だった。しかし、普通に過ごせたわけではない。どうやら出国前に風邪をひいたらしく、咳が止まらない。今も出ている。もちろん会議中も同様で、同僚からは「ぜんそく持ちなのか?」とか、お客さんから、「病院を紹介しようか?」と言われてしまった。幸い寝込むほどではなかったが、腹筋と背筋が痛くなって辛かった。休日は、体調がすぐれないのと、天気が暑かったり雨が降っていたせいで、昼間は寝ていた(ちょっと海岸に観光には行った。いちばん上の写真は、近くの寺院の池)。元気だとしても、街に娯楽がないので、もてあましていただろう。退屈であることにさえ鈍感になってしまいそうである。

13.チェックアウトの日。いっしょに帰るのは3人。フロントのお姉さんが計算しているが、明らかに手際が悪い。何でぼくらが検算して教えてあげてるんだよ。35分かかったぞ。帰りのタクシードライバーが心配してるじゃないか。ようやく出発。また来るのかな。正直、あまり気が進まないのだった。中国語は勉強するけどね。