The Tony Hatch Orchestra / Latin Lounge

昨日、仕事中に、体の前面がだるく痛み出した。最近はときどきこういうことがある。しばらく休んだら回復したが、疲労から来るものだろう。夜遊びできる状態ではなかったので、渋谷の"Groove Room"は諦めた。DJ小西康陽の誕生日なのだが、仕方がない。

せっかく朝早めに起きたので、冨田ラボのコンサート・チケットの一般発売にもトライしたが、敢え無く売り切れた。気を取り直して、先日買ったトニー・ハッチのCDを聴いている。
カアリイ (写真集付)
どうしてそのCDを買ったかといえば、去年、"Curtain"の2周年記念でもらったmix CDの中に、一曲だけどうしても気になるものがあった。ミディアム・スローのボサノヴァを、オーケストラで演奏していて、明るさと切なさが同居する曲の進行とアレンジ。それを先日、コンパイルしたご本人に尋ねてみた。こういう曲なんですが。♪パッパラパッ、パラパッ、…。「あ、それは、Bedazzled っていう映画のテーマ。邦題は、『悪いことしましョ!*1って言って、ダドリー・ムーアが作曲したんだけど、それをトニー・ハッチが演奏してたんだよ。」これ、『カアリイ』でもサンプリングされてましたね。「そう。しかし、(インストゥルメンタルなのに)歌ってよくわかったよね(笑)。」

トニー・ハッチだったのか。彼がアレンジした『I didn't know what time it was』は、自分の人生でトップ5に入る名曲だと思っている。ここでそのまま終わってしまうと、id:inage28あたりから、「またコンピばかり聴いてオリジナル作品聴かないんだろう」と言われて癪なので、トニー・ハッチのCDを探してみた。ちょうどオリジナル・アルバム『Brazilia Mission』と『Latin Velvet』を1枚にしたCD『Latin Lounge』があって、そこに"Bedazzled"も収録されていた。でも、新品ではどこも品切れで見つからなかったので、初めてamazonの中古で買った。

イージーリスニングは、ともすれば非常に退屈な音楽になってしまいがちである。しかし、このCDに入っている音楽は、目当ての"Bedazzled"だけに限らず、リラックスと期待をやわらかいタッチで紡ぎ出している。ビートルズをまったくわかっていない私だが、彼がアレンジした"Michelle"や"Norwegian Wood"の良さはわかる。買って大正解だった。ただ、唯一の不満は、PCにバックアップを取ろうとしたとき、同期エラーが出てしまうことである。別にCDには目立った傷は無いのに。まあ、いいか、取り込み自体はできたし、作品の本質とも関係ない。でも、オリジナル・アルバムが再発されたら、買っちゃおうかな。

*1:実は、今、リメイク版が公開されている。http://www.foxjapan.com/movies/bedazzled/