三浦優子/図解 あの新"勝ち組"IT企業はなぜ儲かるのか?

図解 あの新“勝ち組”IT企業はなぜ儲かるのか?
普通だったら、手に取らないタイプのタイトルなのだが、さる書評の薦めで買うことにした。秋葉原書泉ブックタワーに出かけたが、タイトルしか知らなかったので、書店の店員さんに探してもらう。訊いたフロアには無いらしく、他のフロアの在庫を電話で確認している。「あの、ホリエモンと三木谷さんのイラストが表紙になっている…」えっ、堀江社長が表紙なの? よかった、間に合って。頭の中では、萩原健一が恐喝容疑で逮捕されたときに、『傷だらけの天使 remix』が各店から姿を消したのを知って、慌てて中古で手に入れたのを思い出した。
傷だらけの天使 remix

内容はIT企業社長などへのインタビューと、IT企業やビジネスモデルが儲かる仕組みを図入りで説明、というものである。その数は約30項目で、ひととおりのキーワード(ソフトバンク、ヤフー、ブログ、音楽配信など)が押さえられている。私は本当に儲ける仕組みというものをわかっていなかったので、その手のニュースを知るたびに、この本を参考資料として確認していこうと思う。

さて、今の時期ということもあり、「ライブドア」の項目(この本は2005年3月発行)を見てみると、事業拡大の歴史として、買収した企業が書き連ねてあるだけである。最後の部分に、「買収によって新たに獲得した企業の売上高が大きく貢献している。しかし、買収する企業にも限りがある。(略 既存事業で成長しなければいけない時期に)ライブドアの真価が問われる。」とあった。結局そのまま突き進んで、時価総額先行のモデルは崩れ去ってしまった。

本から離れて、私自身は堀江社長を好きではない。でも関心はある。気がついてみれば、まだ見ていない彼の出演するテレビ番組の録画が3本ほどたまっている。不正は糺されなければならないが、私はここで彼を叩いたり擁護したりするほど意見を持っていないし、しようとも思わない。できたとしても、それは「ほら、やっぱりな」と以前からわかっていたような顔をする後出しジャンケンのようなもので、いいものではない。

ただ、わからないのは、ライブドアのトップページは、(ライバル視しているはずなのに)なぜヤフーに似ているのか、その点は、以前から解せなかった。