『中学生日記』&『ジェネジャン!!』

http://d.hatena.ne.jp/rararapocari/20040522で、『中学生日記』で麻薬をテーマにした回のことが書いてあった。ちょうどその再放送をやっていたので、それを見た後、深夜の討論(っぽい)番組『ジェネジャン!!』未成年スペシャルを見た。そこでも麻薬の常習を取り上げていて、ゲストに、薬物依存症の更正施設の主宰の人が出ていた。『中学生日記』でも、更正施設のシーンは登場していて、主宰は薬物で何もかも失った人のよさそうな男性で、同じく薬物依存症の経験のあるスタッフ、という設定だったが、『ジェネジャン!!』ゲストの人も同じだった。
ただ、ドラマより現実は奇というか、その主宰は、かつてヤクザの親分をやっていて、薬のせいで子分まですべて失ったという。以下は、印象深かった談話。
「薬物依存症は一生治らない病気。薬をやめて10年以上になるが、自分もまだ覚せい剤を使っていた快感を覚えている。だから、こういう施設をやることで何とか歯止めをかけている」
「(VTRを見て)インタビューに答えていた施設の子の何人かは、まだまともなほうで、施設に来る70%が、社会復帰が難しい。つまり廃人同然。」
「今まで1500人ぐらいが施設にやってきて、施設を出たが自殺してしまった人は38人いた。だから38回葬式に出た。」
「幻覚や幻聴が聞こえて、どうしようもなくなって自殺しようと思って、6mの物干し台からロープを首にくくりつけて、飛び降りて死のうと思ったが、死ねなかった。死ぬ前にもういちど薬をやりたい、と思ってしまうから。

だから、『中学生日記』の、更正したように見えてまだ薬から逃れられない、というラストは、的を射ているのだろう。更正というと、「完全社会復帰」みたいなことを簡単にイメージしてしまっていた。今後は、失うものがあまりにも大きく、本当に一生逃れられないというリスクを、大人たちは、懇々と説き続けるしかないのかもしれない。